神は全てのことを許しておられるが、全てのことを赦しておられるわけではない。

「ゆるし」

これはキリスト教における最大のテーマである。

漢字にすると「赦し」

「許し」ではない。

たまにキリスト教に関する文章で「赦し」と書くべきところを「許し」と書いているのを見る。

このような間違いをするのは、キリスト教に疎いというより、日本語に疎いのだろう。

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「許し」と「赦し」の違い

「許すこと」と「赦すこと」の違いは、「許可」と「恩赦」など、それぞれの字が熟語として構成されているのを見れば明らかである。

一方は、制限のかけられている行為が、権限者によって解除されることであり、一方は悪い行為に対する処罰が免除されることである。

全く違う意味であるが、日本語では同じ「ゆるし」という音が当てられるので、ややこしい。

全てが許されている事実

先に申したとおり、キリスト教において重要なのは「赦し」。

しかし、神の「許し」についても、知るべき重要なことがある。

それは神は全てのことを人間に許しておられるという事実。

すべてのことは許されている。しかし、すべてのことが益になるわけではない。すべてのことは許されている。しかし、すべてのことが人の徳を高めるのではない。(新約聖書 コリント人への第一の手紙‬ ‭10:23‬ ‭)

これは、ある意味ショッキングな事実である。

というのも、それは「人を殺すこと」をも、神が人間に許可しておられることになるからである。

さらに言うなら、麻薬に手を出すことも、不倫をすることも、同性愛にふけることも、神は許しておられるのである。

そんなバカな…

そう思われる方もおられるだろう。

しかし、聖書によると、この世界は、神の許しなしに、スズメの一羽も、髪の毛の一本も落ちることがない世界。

神の「許し」なしに私たちは何もすることはできない。

とするならば、先の「人殺し」さえも神は許しているという見解になる。

ただし、神は「悪」を「赦す」方ではないことを忘れてはならない。

殺人、不倫、窃盗などなど、そのような行為に生きる人々は必ず永遠の刑罰に入ることになる。

創造主なる神は人間が地上で「悪」を行うことを許しておられるが、決して「悪」を赦すことはないのだ。

神が全てを許す理由

では、なぜ神は、良い行いだけでなく、悪い行いをも許されるのか?

それは神が人間に「自由意志」を与えておられるからである。

「自由意志」の有無は、人間と他の動物の内面における決定的違いの一つである。

他の動物は本能のままに生きる存在であり、彼らは神に逆らうどころか、神を「思う」ことさえ許されていない。

しかし、人間は違う。

信じる信じないは別として、人間は神を「思う」ことができる。

また自らの意志で神を否定することもできる。

すなわち、神に逆らうことができる。

それは全ての人間に「自由意志」が与えられている証拠でもある。

「悪」は自由意志をもって神に逆らうことであり、「善」は自由意志をもって神に従うことである。

神が自由意志を与えられた理由

もちろん、神はご自分に逆らって欲しくて、人間に自由意志を与えられたのではない。

神のみこころは「真の愛」によって神と人とが一つとなり、共に歩む存在となることである。

その「真の愛」を持つことができる存在とするために「自由意志」を与えることが必要不可欠だったのだ。

もし、私たちに自由意志が全くなく、ただ神を礼拝することしか出来ない存在として造られていたら、どうだろう。

そこに神はご自身に対する真の愛を見出すことができるだろうか?

また、そのような人々に神はご自身の真の愛を示そうと思えるだろうか?

たとえば、自分の妻や夫が、自分だけを愛することしかできないように洗脳されていると考えてみてほしい。

それは、それでいいのでは?と思う人もいるかもしれない。

しかし、それはプログラムされたロボットのようなもの。

そんなアンドロイドのような伴侶が示してくれる愛(のように見えるもの)を真の愛と呼べるだろうか?

他にも魅力的に感じる異性はたくさんいるにも関わらず、その中から自らの意志で、自分を選んでくれたこと、また、選び続けてくれている事実の中にこそ、私たちは真の愛を見出すことができるのではないだろうか?

神はそのような「真の愛」を人間に求めておられるのだ。

この世の中には、創造主なる神を礼拝する以外にも、もっと魅力的に感じられるものがたくさんある。

にも関わらず、創造主なる神を愛し、神に仕えることを選び取る。

そのような姿勢の中にこそ、神は真の愛を見出される。

そのような人々を神は「真の礼拝者」として切に求めておられる。

私はそれを信じて、真の礼拝者となるべく、ただ神のみを求めて生きるものとなりたい。

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